足利市の工務店、福富住宅の髙橋です。
今回は、家づくりで後悔しないために!なぜ「監査」と品質チェックが必要なのかをお伝えしたいと思います。
目次
5.「おまかせ」にし過ぎるリスクとは?|人がつくるからこそ起きること
6-1.株式会社ネクストステージによる「後戻りができない10のタイミングの紹介」
8.最後に|〝見えない部分〟へのこだわりが、未来の安心につながる
1.はじめに
私は建築業界で働き始めて2年目で、主に現場の撮影やSNSの投稿などを担当しています。
まだまだ勉強中の立場ではありますが、現場に足を運ぶたびに感じることがあります。
それは「家づくりは見た目だけじゃなくて、中身も妥協してはいけない」ということ。
家は、人生で最も高価な買い物のひとつ。
そして何より、家族が毎日を過ごす〝暮らしの場〟です。
だからこそ「見た目が素敵」なだけでなく、中身もしっかりしていることで、家づくりをして生活を始めてからの後悔が少なくなるのではないかと思います。
この記事では、これから家づくりを始める方に向けて、「なぜ建設中の監査や品質チェックが必要なのか?」ということを、実体験を交えながら、できるだけわかりやすくご紹介していきたいと思います。
2.第三者の目が家の品質を守る|「監査」ってそもそもなに?
建築における「監査」とは、簡単に言うと、〝第三者による建物の品質チェック〟の事です。
普段あまり聞きなれない言葉かもしれませんが、とても大事な工程なんです。
多くのハウスメーカーや工務店では、現場監督や自社スタッフが社内検査を行っています。
それ自体は悪いことではありませんが、同じ会社でのチェックだけでは、「見落とし」や「チェックの甘さ」が発生するリスクもあります。
そこで重要なのが「第三者の視点」。
建築士や住宅検査会社など、社外の専門家が工事の節目で厳しく確認することで、「うっかりミス」や「施工ミス」を早い段階で発見し、未然に防ぐことができるのです。
3.なぜ「建築途中」でのチェックが必要なのか?
家づくりの多くの工程は、完成してしまうと〝見えなくなる〟部分がたくさんあります。
例えば__
・柱や梁などの構造部分
・壁の中の断熱材
・ビスや釘の間隔
・配管や電気の配線
・サッシ廻りの電気配線 など
これらは、工事中しか確認できません。
完成後に問題が見つかったとしても、壁を壊さないといけないことが多く、その分コストも大きく、精神的なストレスにもつながります。
つまり、家の中身こそ〝建設途中〟に確認すべきなんです。
4.実例で見る!見えない所で起きる施工トラブル
こんなトラブル実際に起こっています__
4-1.断熱材の隙間で冬が寒い家に...
事例①:断熱材の隙間から冷気が...
あるお客様から「冬になるとリビングが異常に寒い」と相談があり、サーモカメラを使って調査した結果、壁の中の断熱材がしっかり入っていなかったことがわかりました。
断熱材の一部がずれたまま壁がふさがれており、外気が入り込んでいたのです。
本来なら施工中の段階で確認できたはずのミス。
第三者監査があれば、壁を閉じる前に指摘され、防げた可能性が高い事例です。
4-2.筋交いや金物の固定不足で耐震性に不安
事例②:構造材の固定不足
自身への不安から構造チェックを依頼されたお客様の家では、筋交いや金物の固定が不十分な個所が見つかりました。
これは家の耐震性に直結する問題で、非常に危険です。
こちらも、中間検査や第三者による監査があれば、早期に対処できた可能性があります。
5.「おまかせ」し過ぎるリスクとは?|人がつくるからこそ起きること
「プロがやってくれるから安心でしょ」と思っていませんか?
もちろん、多くの住宅会社は真面目に丁寧な施工をしています。
しかし、建築の現場では以下のようなことも起こってしまう可能性があります。
・職人さんが複数の現場を掛け持ちしていて余裕がない
・担当者によってスキルや経験に差がある
・ちょっとした思い込みや勘違いでミスが起こる
・雨が続いて工期が遅れ、焦って仕上げる
どれも〝悪意があるミス〟ではありませんが、住む人にとっては重大なトラブルにつながりかねません。
だからこそ、社内チェックに加えて「ダブルチェック」「トリプルチェック」といった仕組みが重要なのです。
6.福富住宅の取り組み|第三者監査で❝安心❞をカタチに
私が働いている福富住宅では、「株式会社ネクストステージ」という外部の品質監査機関によるチェックを導入しています。
この監査では「後戻りができない10のタイミング」で、細かく現場をチェックしてもらっています。
6-1.【後戻りができない10のタイミングの紹介】
1.基礎配筋(太さ・間隔・定着長さ)
2.基礎出来型(アンカーボルトの位置や寸法)
3.土台敷(設置の精度・防腐処理)
4.上棟(構造材の取り付けや金物)
5.耐力壁(筋交いや釘の本数・ピッチ)
6.外装防水下地(防水シートやサッシ廻り)
7.屋根ルーフィング(防水シートの重ね・固定)
8.外装通気層(通気確保・留め具の処理)
9.断熱材の施工(すき間・たるみ・気流止め)
10.石膏ボード下地(ビスピッチ・割付け)
それぞれぼポイントを写真付きで記録し、報告書としてお施主様に提出します。
お客様からも「ここまで見てくれるんだ!」という安心の声をいただいています。
福富住宅の品質と保証
7.家づくりで知っておきたい3つのポイント
7-1 ポイント1.完成してからでは遅い!
図面通りに完成すればOK...というわけではありません。
現場では、実際の施工中に微調整が必要な場面も多く、細かな判断が求められることもあります。
例えば「この壁の中に断熱材がきちんと入っているか」「釘の打ち方に偏りはないか」など、完成以後には壁や天井に隠れてしまう部分こそが重要です。
外からは見えない部分にこそ“後悔のタネ”が潜んでいることが多く、完成後に問題が見つかれば、壊して直す必要があり、費用もストレスも倍増します。
だからこそ、施工途中での確認・改善とその記録が「後悔しない家づくり」には欠かせないのです。
7-2 ポイント2.信頼できる会社は、あえて第三者の目を入れる
「うちはちゃんとやってるから大丈夫ですよ」という会社もあるかもしれませんが、本当に信頼できる住宅会社は、その自信の裏付けとして、あえて第三者の監査を導入しているとも言えます。
例えば私たち福富住宅では、第三者機関である「株式会社ネクストステージ」による現場監査を「後戻りできない10のタイミング」で実施。
施工の見えない部分を丁寧にチェックしてもらい、すべて写真で記録・報告書として残します。
こうした取り組みがあるかどうかを、住宅会社を選ぶ際のチェックポイントとして確認しておくと安心です。
「見えない信頼」をどう見せてくれるかが、会社選びの鍵になります。
7-3 ポイント3.快適な家は「見えない部分」で決まる
おしゃれな外観や間取り、最新の設備ももちろん魅力的ですが、毎日の暮らしの快適さや安心感は、ほとんど“目に見えない部分”で決まっています。
例えば、断熱材の施工が不十分だと、夏は暑く、冬は寒い家になり、エアコン代もかさみます。
構造金物の取り付けが甘ければ、地震の際に家が大きく揺れ、家族の命にも関わることに。
また、防水処理が甘いと、気づかないうちに壁の中で結露やカビが発生し、家の寿命を縮める原因にもなります。
「見えない部分なんてよくわからない...」という方こそ、専門家の監査や記録の有無に注目してみてください。
それが、将来の「安心と快適」の土台になります。
8.最後に|“見えない部分”へのこだわりが、未来の安心につながる
私自身、以前は「家はデザインが大事」と思っていました。
でも福富住宅で働き始めて、現場に足を運び、実際に監査を見たり、大工さんの手仕事を見たりして、「本当の安心」は“見えないところにある”と気づきました。
・「この家、寒いんだけど...」
・「地震のときギシギシ音がする...」
・「壁の中がカビ臭い...」
そういった違和感は、後から気づいても、直すのがとても大変です。
だからこそ、「今」しっかりと品質を確認しておくことが、未来の安心と快適につながるのだと思います。
9.後悔しないために、まず「知ること」から
「監査って必要なの?」「どんな内容なの?」と疑問に思った方は、遠慮なく住宅会社に質問してみてください。
それにしっかりを答えてくれるかどうかも、“信頼できる”会社かどうかを判断するヒントになるかもしれません。
家づくりを始める方にとって、少しでも安心につながる情報となれば嬉しいです。
一緒に、納得できる家づくりを目指していきましょう。
あなたとご家族の未来が、安心と笑顔に包まれますように。
福富住宅|現場レポート