足利市の工務店、福富住宅の「ママ建築士」春山です。
今回は「エアコン効かないって本当?」「吹抜って寒いの?」というテーマについて、
パッシブデザインの視点から“快適に暮らせる吹抜の家”のつくり方をお届けします。
【目次】
1. 吹抜の家に憧れるけど…「寒い・暑い・空調効かない」は本当?
2. 【なぜ?】吹抜が「寒い・暑い」と言われる理由
空気は上にのぼる!上下で温度差ができやすい構造
大きな窓の光と熱が室温に与える影響
エアコンが効かないのは“設計の落とし穴”かも
3. それ、パッシブデザインで解決できます!
4. 快適な吹抜のつくり方|間取りと窓のパッシブ設計ポイント
吹抜は“広すぎない”が正解
南向き高窓で冬の陽射しを最大活用
吹抜+階段で風と熱の通り道をつくる
足元から温める床下エアコンのすすめ
5. 吹抜の空調どうする?失敗しない設備計画
シーリングファンの役割と効果
床下エアコンの快適さとコスパ
換気の質が空気の質と快適性を決める
6. 【実例紹介】南面吹抜+床下エアコンで快適に暮らす住まい
7. まとめ|“我慢しない吹抜の家”は、ちゃんとつくれます
1. 吹抜のある家に憧れるけど…こんな不安ありませんか?
「開放感があって、明るくて、おしゃれで…」
マイホームには吹抜のあるリビングを!と思っている方多いと思います。
私たちも家づくりのご相談を受けていると、そう話される方が本当に多いです。でもその一方で、こんな不安の声もよく聞きます。
「吹抜って暑いって聞いたけど…本当に大丈夫?」
「夏、冷房が全然効かないんじゃないの?」
「光熱費が高くなりそうで心配…」
「子どもがいると、足元が冷えるのはちょっと気になる」
この“吹抜=暑い・寒い”というイメージ、実は家の性能や空気の流れがうまく整っていないことで起こる現象なんです。
特に吹抜は、空間が縦に広がるので、暖かい空気が上に逃げやすかったり、夏は高い窓から陽射しがたっぷり入って熱がこもりやすくなったりする傾向があります。
それが、「空調が効かない」「吹抜はやめたほうがいいかも…」といった不安につながる原因になっているんです。
でも、そこで頼りになるのが「パッシブデザイン」という考え方です。
パッシブデザインとは、太陽の光や熱、風といった自然の力を上手に活かして、できるだけエネルギーに頼らずに快適な暮らしをつくる設計方法のこと。
これを間取りや空調計画にしっかり取り入れれば、吹抜の暑さや寒さをグッと減らすことができるんです。
吹抜を「見た目だけ」で終わらせない。
家族みんなが心地よく暮らせる、機能的で快適な空間にできるのが、今の家づくりのすごいところなんです。
2. 吹抜=暑い・寒い のイメージはなぜ?
「冷暖房が効かなくて大変そう…」
「吹抜って素敵だけど、実際に住んだら寒いんじゃないの?」
こんなふうに思ったこと、ありませんか?
吹抜に憧れはあるけれど、実際の暮らしを想像すると「うちは無理かも」と不安になってしまう方、すごく多いんです。
でもそのモヤモヤ、実は“あるある”な理由がちゃんとあるんです。
ここでは、吹抜が「暑い・寒い」と言われる原因を、わかりやすくご紹介します。
「なぜ?」その1 空気って上下に動くんです。だから吹抜はちょっとクセがある
あなたも、吹抜のある家に一度は憧れたことがありませんか?
高い天井、大きな窓から降りそそぐ光、家全体が明るくて開放的…。
そんな空間で過ごす暮らしって、とても魅力的ですよね。
でも同時に、こんなふうに思ったことはありませんか?
「夏は暑くて空調が効かないんじゃ…?」
「おしゃれだけど、寒そう…」
実はこうした不安にはちゃんと理由があります。
吹抜は上下に空間が広がっている分、空気の温度差が出やすくなる“ちょっとクセのある構造”なんです。
たとえば冬。暖かい空気は軽いため、エアコンや床暖房で温めても、どんどん上へとのぼっていってしまいます。
その結果、2階ばかりが暖かくなって、1階の足元はなんとなく寒いまま…なんてことも。
逆に夏は、吹抜の高い窓から太陽の熱が入り込んで、天井付近の空気がムワッと暑くなります。
その熱がじわじわと下りてきて、1階でも「エアコン効いてる?」と感じることも。
でも、これって「吹抜が悪い」のではなく、空気の動き方と建物の性能、設計の工夫次第で解決できることなんです。
「なぜ?」その2 窓の断熱って、意外と大事なんです
吹抜にすると、どうしても高いところに大きな窓をつけたくなりますよね。
「光がたっぷり入るリビング、憧れます!」っていう声、私たちもたくさん聞きます。
ただここで気をつけたいのが、“窓の性能”なんです。
冬は、せっかく室内をあたためても、断熱性が低い窓だとそこからどんどん熱が逃げてしまって、冷え込みやすくなるんです。
逆に夏は、窓から入る日射がそのまま熱に変わって、お部屋がオーブンみたいになっちゃうことも。
特に昔ながらのアルミサッシや単板ガラスの窓は、断熱が弱めなので要注意です。
でもこれも、ちゃんと解決策があります。
|実際に、パッシブ設計を採り入れたお家では…
たとえば、私たちが手がけた南に面した大きな窓+吹抜のあるお宅では、冬は高窓からの陽射しが床や壁にしっかり届いて、朝から夕方までぽかぽか。
お客様からも「日中はエアコンなしでも過ごせる日が多いです!」と喜ばれました。この快適さを支えているのが、「パッシブデザイン」という考え方です。
自然の力をうまく活かして、なるべくエネルギーに頼らずに快適な空間をつくる設計。
吹抜はこのパッシブな考え方と、とっても相性がいいんです。
次の章では、そんな「パッシブデザインってどんな仕組み?」を、もっと詳しくお話していきますね◎
「なぜ?」その3 空調の力、もっと活かしてあげましょう
「うち、吹抜つくったけどエアコンが全然効かなくて…」
これは、実際に住んでからよく聞くお悩みのひとつです。
原因の多くは、空間の広さに対して適切な断熱がされていない、エアコンの容量が足りてない、もしくは風の流れが考えられてないことが多いんですよね。
吹抜って、床面積は同じでも体積がグンと増えるんです。つまり、エアコンが効かせるべき“空気の量”が増えるってことです。
なのに、普通のリビングと同じ感覚で断熱の施工したり、エアコンを選んでしまうと、「なんか冷えない・暖まらない…」ってなってしまうんです。
実例紹介|南面高窓×床下エアコンで快適性アップ!
実際に私たちが手がけたお宅では、20帖のLDKに吹抜+南面の大きな窓+床下エアコンという組み合わせで設計しました。
南に面した窓からは冬の陽射しがリビング奥までたっぷり入り、床下からのやさしい暖気とあいまって、「朝でも足元がじんわりあたたかくて、本当に快適です」という嬉しいお声もいただいています。
吹抜の“上下の空気の流れ”をうまく活かすように設計することで、エアコンの効きが良くなり、体感温度が安定するんです。
詳しくは6. 【実例紹介】 南面吹抜+床下エアコンで快適に暮らす住まい でお話します。
6. 【実例紹介】 南面吹抜+床下エアコンで快適に暮らす住まい
|吹抜の“イメージ”にとらわれず、正しい知識で選べる家づくりを
ここまでお話ししてきたように、
「吹抜=暑い・寒い」というイメージは、必ずしも間違いではないけれど、“昔の家づくりの話”や“性能・設計が整っていない場合”の話であることがほとんどです。
今の家づくりは進化しています。
パッシブデザインや高性能な断熱・空調計画を取り入れれば、吹抜の開放感をそのままに、毎日を快適に過ごせる暮らしがちゃんと実現できるんです。
だからこそ、あきらめないでほしいんです。
「おしゃれだけど寒そう」ではなく、「ちゃんと快適に暮らせる吹抜」をつくれる時代だから。
まずは体感してみませんか?
もし少しでも吹抜に興味があるなら――
「百聞は一見にしかず」。モデルハウスや見学会で、ぜひ実際の空間を体感してみてください。
「こんなに明るくて、あったかいんだ」
「想像よりずっと快適で、家族で過ごす時間が心地いい」
そんな声を、私たちはたくさんいただいています。
気になることがあれば、小さなことからでもご相談OKです◎
まずは“見て・感じて・確かめる”ことから、理想の家づくりをはじめてみませんか?
こちらからお問い合わせください。
お問い合わせ
3. それ、パッシブデザインで解決できます!
ここまでで、「やっぱり吹抜って暑いのかな…」「光熱費かかりそう…」と少し不安になった方、大丈夫です◎
そのモヤモヤ、“パッシブデザイン”という設計の工夫でしっかり解決できるんです!
パッシブデザインってなに?
名前だけ聞くと難しそうに感じるかもしれませんが、実はとてもシンプルな考え方です。
パッシブデザインとは、太陽の光や熱、風などの“自然の力”を上手に活かして、できるだけエアコンなどの機械に頼らずに快適な暮らしをつくる設計のこと。
たとえば、
・冬は南からの陽射しをたっぷり取り込んで、室内をぽかぽかに
・夏はしっかり日射を遮って、涼しく過ごす工夫を
・窓の配置や開け方で風通しをつくって、空気を自然に入れ替える
といったように、自然エネルギーを味方にする家づくりなんです。
そして実は、吹抜はこのパッシブ設計ととっても相性がいいんです◎
吹抜で日射取得 → 冬はぽかぽかあたたかく
吹抜の上部に南向きの高窓(ハイサイドライト)をつけることで、冬の低い太陽の光がリビングの奥までしっかり届くようになります。
床や壁が太陽の光でじんわりと暖まり、その熱を蓄えることで自然な“蓄熱効果”が生まれます。
このとき大事なのが、「熱をしっかり逃がさない家の性能」。
福富住宅では、Ua値0.34以下(Ua値=家の断熱性能を示す数値。低いほど断熱性が高い)を基準に、断熱材や窓の仕様をしっかり計画しています。
だから、太陽の熱をたっぷり取り込んでも、外に逃がさず、日中はエアコンいらずで過ごせる時間が増えるというわけなんです。
吹抜で通風 → 夏は風がすぅ〜っと通る
吹抜のもう一つの大きなメリットが、「風の通り道がつくれる」ということ。
吹抜を活かして1階と2階に高さの差がある窓を配置すると、空気が上下に流れやすくなり、自然な通風が生まれます。
これは「煙突効果」(えんとつこうか)と呼ばれる現象で、
暖かい空気が上昇する力を利用して、家の中の空気を自然に動かす方法なんです。
夏の昼間、上にこもった熱を2階の窓から逃がし、1階から新鮮な空気を取り入れる。
そんな「風の道」を間取りの中で計画することで、エアコンに頼りきらない涼しさも実現できます◎
自然の力を味方にすれば、吹抜は“快適空間”に変わる
ここまで見てきたように、吹抜はただの“おしゃれ空間”じゃなくて、設計しだいで家全体を快適にする“自然の力の通り道”にもなるんです。
・冬の陽射しでぽかぽかリビング
・夏の風がすう~っと通り抜ける階段まわり
・明るくて、でもまぶしすぎないやさしい光の降り注ぐ空間
こうした家をつくるために、“パッシブ”な考え方を取り入れることが、今どきの家づくりのスタンダードになりつつあります。
「吹抜って寒そう」「エアコン効かないんじゃない?」という不安も、
ちゃんと考えられた設計があれば、むしろ快適性を高めてくれる空間になるんですよ◎
こちらの記事もご一読ください!
「パッシブデザインについてご紹介します!」
足利市の注文住宅|陽当りを確認しながらプランニング中です!
4. 暮らしやすさを叶える!パッシブな間取りのポイント
吹抜って、ただ「おしゃれな空間」ではなく、設計しだいで“心地よさ”や“暮らしやすさ”を育ててくれる場所になるんです。
ここでは、実際に私たちが設計のときに大切にしているポイントを4つ、ご紹介しますね。
どれも、パッシブデザインの考え方をベースにしたアイデアです◎
Point01 吹抜は“広さ”より“ちょうどよさ”
吹抜というと「できるだけ大きく、開放的に!」と思われがちですが、実は広すぎると冷暖房が効きにくくなる原因にもなってしまうんです。
だから大切なのは、“ちょうどいい広さ”。
家族の暮らし方や空間のバランスを見ながら、明るさや開放感がしっかり感じられるギリギリのサイズ感におさめるのがポイントです。
「抜け感」はほしいけど、「暑い・寒い」は避けたい。
その絶妙なラインを見極めるのが、設計士の腕の見せどころだったりします。
Point02 南側の高窓で、冬の陽ざしをたっぷりキャッチ
冬でもぽかぽか気持ちよく過ごしたいなら、南向きに高い位置の窓(ハイサイドライト)をつくるのがおすすめ。
吹抜と組み合わせることで、冬の低い太陽の光がリビングの奥まで差し込んで、家じゅうをほんのり暖かくしてくれます。
しかも、吹抜が“光の井戸”のような役割を果たして、昼間は照明をつけなくても十分な明るさに◎
気分も明るくなりますし、電気代も少し節約できるので、一石二鳥です。
そしてもうひとつ大事なのが、夏の陽射し対策!
吹抜の高窓って、夏になると真上からギラギラと陽射しが入り込んで、室温がぐっと上がりやすくなることもあるんです。
でも大丈夫。ここにもちゃんと対策があります。
私たちがよくご提案するのは、
「スタイルシェード」
「外付けブラインド」
といった、“外側で陽射しをカットするアイテム”です。
内側のカーテンやロールスクリーンよりも、外で熱を遮る方が効果的。
とくにスタイルシェードは、必要なときだけ出して、不要なときはスッキリ収納できるので、見た目も使い勝手も◎
外付けブラインドなら、光をコントロールしながら視線も遮れるので、プライバシー面も安心です。
「冬は太陽の力を借りて暖かく、夏はしっかりガードして涼しく」
そんな暮らしを叶えるには、窓の配置+日射対策のバランスがとっても大事なんです。
Point03 吹抜と階段をセットにすると、空気がよく回ります
吹抜と階段をひと続きの空間にすると、上下の空気が自然と流れてくれて、すごく快適なんです。
たとえば冬。暖かい空気って上にのぼっていくので、階段とつながっていると2階のフリースペースやホールもほんのり暖かくなるんです。
逆に夏は、シーリングファンなどで空気の流れを作って上げれば、上にこもった熱がスーッと抜けていく。これが「煙突効果」ってやつですね。
家じゅうの空気をゆるやかに循環させて、冷暖房効率もアップ。
これは本当におすすめの組み合わせです◎
Point04 吹抜の下は“温める”・“冷やす”の起点にしよう
吹抜の下って、「空気が動き出すスタート地点」みたいな場所。
だからそこに床下エアコンを設けたり、床暖房を入れたりすることで、空気の流れがぐっと安定します。
あとは、シーリングファンも大活躍。
冬は上にたまった暖気を下に戻す“逆回転モード”にすれば、足元までしっかり暖かくなるんです。
吹抜は空気が動くからこそ、動かすきっかけをちゃんとつくってあげるのが大事なんですね。
5. 吹抜を快適にする空調の工夫とは?
ここまで、吹抜を“寒い・暑い”空間にしないための間取りや設計の工夫をご紹介してきましたが、
快適に過ごすためには、やっぱり「空調計画」もとっても大切なんです。
特に吹抜は、空間が縦に広くつながっているぶん、空気の流れ方をきちんと設計してあげないと、もったいないくらい快適さを逃してしまうことも。
ここでは、吹抜をしっかり活かしながら、エアコン効率もアップするための空調の工夫をいくつかご紹介しますね◎
工夫① シーリングファンで空気をやさしく循環
まず取り入れたいのが、吹抜の天井につける「シーリングファン」。
これは、冬の暖房時には上にたまりがちな暖かい空気を下にゆっくり戻してくれるアイテム。
逆に夏は、風をやさしく送ってくれるので、エアコンと合わせて快適な体感温度を保つことができるんです。
回転スピードも調整できて、インテリアとしても素敵な存在感を出してくれるので、私たちの設計では吹抜に“ほぼ標準”でおすすめしているくらいです◎
工夫② 下からじんわりあたためるなら、「床下エアコン」が心強い味方!
吹抜って、どうしても暖かい空気が上にのぼっていくので、足元が寒く感じやすいんですよね。
だからこそ大事なのが、“どこから温めるか”という発想。
私がとくにおすすめしているのが、床下エアコンという方法です。
これは、床下(基礎の中)に温風を送り込んで、家全体をじんわりと温めてくれる仕組み。底冷え知らずです。
足元からふわ〜っと自然に空気が上がっていくので、吹抜の高い天井までやさしく暖気が届きやすいんです。
しかも、見た目はスッキリ。通常の壁掛けエアコンのように視界に入らないので、デザイン性を大切にしたい方にもぴったり◎
もちろん、床暖房という選択肢もあります。電気式や温水式など、いろいろな方式がありますが、
お子さんがまだ小さいご家庭などでは、「ハイハイしててもあたたかい」「床に座っても冷えない」などのメリットを実感される方も多いです。
ただ、コストやメンテナンスのしやすさ、冷房との相性まで考えると、私はやっぱり床下エアコンを“使いやすくて頼れる存在”としておすすめしたいなと思っています。
「足元からあたたかい」という快適さって、一度体験するとほんとに手放せませんよ◎
工夫③ 換気システムも忘れずに!
意外と見落とされがちなんですが、家じゅうの空気を入れ替える「換気システム」も、快適さにかなり影響するポイントなんです。
特に今の住宅は高気密になってきているので、「計画的な換気」がとっても大事。
その中でも私たちがおすすめしているのが、熱交換型の第1種換気システムです。
名前だけ聞くとちょっと難しそうですよね。でも仕組みはシンプルで、
外から取り込む空気と、家の中から排出する空気の“熱”を入れ替える装置なんです。
たとえば冬。熱交換のない換気だと、冷たい外気がそのまま室内に入ってきて、せっかくあたためた室温が下がってしまうことがあるんです。
逆に夏は、ムシムシした暑い空気がどんどん入ってきて、エアコンの効きが悪くなるなんてことも。
熱交換型なら、外から入ってくる空気を、室内の温度に近づけてから取り入れることができるので、冷暖房のムダが減って快適さもグッと保てるんです◎
特に吹抜のある家は空気の動きがダイナミックになるぶん、“換気の質”が快適性に直結します。
「空気は入れ替えたいけど、室温はキープしたい」──そんな想いを叶えるなら、熱交換型の換気はとても頼れる存在です。
|空気の「動き方」も「質」も、設計次第で変わります
間取りも断熱も完璧なのに、「なんか居心地がイマイチ…」というおうち、実は少なくないんです。
その原因って、よくよく聞いてみると──空気の“動き方”と“質”が整っていないことが多いんです。
吹抜のあるおうちは、空間が広がっているぶん、空気の流れ方や温度のばらつきが出やすいという特性があります。
だからこそ、「どこから温める?」「どうやって空気を動かす?」「どこに逃がす?」という、“空気の設計”がとっても大切なんです。
でもそれだけじゃなくて、最近はさらにもう一歩踏み込んで、「空気の質」=きれいさ・清浄さ に注目するご家庭も増えています。
たとえば、
・外気の花粉やPM2.5が気になる季節
・室内干しのにおいや湿気がこもる日
・赤ちゃんがいるご家庭で、きれいな空気を保ちたいとき
こういった場面でも、しっかり換気ができていて、空気の循環がスムーズな家は本当に快適です。
特に熱交換型の換気システムと空調計画をうまく組み合わせれば、室温・湿度・空気のきれいさをバランスよくコントロールすることができるんです。
家族みんなが気持ちよく過ごせる空間って、実は目に見えない「空気」が大きく関係しているんです。
だから私たちは、吹抜の設計をするときには「空間の見た目」だけじゃなく、
空気の流れと質までもトータルで整えることを、毎回とても大切にしています。
“なんとなく快適”じゃなくて、“ちゃんと快適”な家に。
吹抜がある家でも、そんな理想の暮らしはちゃんと叶えられますよ◎
福富住宅が採用している計画換気システムについては、こちらをご一読ください!
花粉症対策は「空気」から!住宅ができる花粉症対策|計画換気システム
6. 実例紹介|福富住宅の 吹抜×パッシブデザイン設計
ここまでお読みいただいて、
「なるほど、吹抜って工夫しだいでちゃんと快適になるんだな」って感じていただけたでしょうか?
でも、やっぱり気になるのは…「実際にそういう家って、本当にあるの?」というところですよね。
はい、あります◎
しかも私たち福富住宅では、日々の設計で“吹抜×快適”な家づくりをご提案しています。
実例紹介|20帖のLDKに吹抜+南面の大きな窓で圧巻の開放感!
たとえばこちらのお宅は、20帖のゆったりLDKに吹抜をプラスしたお住まい。
南面いっぱいに設けた大きな窓からは、やわらかな光がリビングの奥まで差し込んで、昼間は照明いらずの明るさ。
しかも、吹抜の高窓からは季節の陽射しをしっかり取り入れて、冬はぽかぽか、夏はでしっかり遮熱。
「圧巻の開放感がありながらも、ちゃんと快適に暮らせる」──
これこそが、福富住宅の“吹抜×パッシブ設計”の得意技なんです。
床下エアコンとシーリングファンを組み合わせることで、上下の温度差を感じにくい、やさしい体感温度を実現しています。
吹抜のある家でも、あたたかくて涼しい理由
福富住宅の家づくりでは、「高断熱・高気密+パッシブ設計」をベースにした間取り提案を行っています。
だから吹抜があっても、「寒い」「暑い」といったご相談はほとんどありません。
たとえば、
・断熱性能(Ua値)0.34以下
・気密性能(C値)0.4以下
・耐震等級3+制震構造を標準で採用
・樹脂サッシ+トリプルガラス or Low-E複層ガラスを使用
いった性能面の“土台”がしっかりしているからこそ、吹抜を安心して取り入れることができるんです。
陽射しも風もデザインする「パッシブデザイン設計」
それに加えて、福富住宅ではパッシブデザインを標準採用しています。
これは、太陽の光・熱・風といった“自然エネルギー”を暮らしに活かす設計手法のこと。
吹抜をただの「見た目がいい空間」にするのではなく、
・南側の高窓から、冬の陽射しをたっぷり取り入れてリビングをぽかぽかに
・夏は軒やアウターシェードで陽射しを遮って、涼しく過ごせる工夫も
・階段とつなげて空気の動きをスムーズにして、家中の空調効率をアップ
など、暮らしの快適さにしっかり直結するプランニングを心がけています。
お客様の声をご紹介
実際に、吹抜のあるおうちに住まわれたお客様からは、
「冬の朝でもリビングがほんのりあたたかくて、エアコンの効きがすごく良いです」
「吹抜のある2階ホールで子どもたちが遊ぶ姿が見えて、リビングにいながら安心感があります」
「最初は空調が不安だったけど、説明通りでまったく問題なしでした!」
といった嬉しい声をたくさんいただいています◎
もちろん、住まい方やライフスタイルに合わせて“吹抜がベスト”でないケースもあります。
だからこそ私たちは、ひとりひとりのお客様とじっくりお話をしながら、暮らしに本当に合ったご提案を大切にしているんです。
7. まとめ|吹抜は“我慢”じゃなく、“快適”で選べる時代に
「吹抜は寒い」「エアコンが効かない」──
そんなイメージだけで、憧れの空間をあきらめてしまっていたとしたら、ちょっともったいないかもしれません。
今の家づくりは、性能も設計もどんどん進化しています。
断熱・気密・空調、そしてパッシブデザイン。
これらをしっかりと計画すれば、吹抜のある家は、ただの“開放感”だけじゃなく、一年中快適で家族みんなが気持ちよく過ごせる場所になります。
特に、ママとして・建築士として、毎日の暮らしを考えながら家づくりのお手伝いをしている立場からお伝えしたいのは、
「吹抜=おしゃれだけど我慢が必要」ではなく、「吹抜=ちゃんと快適に暮らせる選択肢」だということ。
光の入り方、風の抜け方、空気の流れ、そしてその中で過ごす家族の姿。
そこまで想像して、きちんと形にするのが、私たちプロの仕事だと思っています。
まずは、体感してみませんか?
もし「吹抜って実際どうなの?」と気になったら、
モデルハウスや完成見学会で、ぜひリアルな空間を体感してみてください。
写真や図面ではわからない、
「明るさ」
「天井の高さ」
「エアコンの効き方」
「音の感じ方」
そんな細かい“暮らしの感覚”まで、しっかり感じ取っていただけるはずです。
そしてもし、「わたしの家にも吹抜、取り入れられるかな?」と思ったら、
どうぞ気軽にご相談ください◎
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